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試用期間中に解雇されてしまいました

Q.試用期間中に解雇されたが納得できないのでなんとかしたいです

3か月前に入ったばかりの会社から、いきなり解雇通知が来ました。
びっくりして上司に説明を求めたところ、最初の3カ月間は試用期間ということになっていたから、本採用できないと判断しただけだと言われてしまいました。

しかし、今まで遅刻や欠勤をしたことはありませんし、自分としては真剣に仕事に取り組んできました。
上司や同僚から指示された業務は時間通りに終えて、必要な修正があったところはその通りに終えています。
職場の周りの人ともそれなりに仲良くやってきたので、人間関係でもトラブルを起こしたことはありません。
解雇されるというのはどうしても納得できないのですが、なにか手はないのでしょうか?

A.解雇予告を受けたら確認すべきこと

雇用に関する法律では、試用期間は「解約権留保付労働契約」と呼ばれるものです。
通常の労働契約が結ばれているのですが、いわば仮の状態のようなもので試用期間中は解雇が可能となっているという形です。
といっても、これは会社側が自由にクビにしてもいいという意味ではなく、試用期間であっても本採用をしないで辞めさせるというのは、正社員を普通に解雇するのと法的には同じことであるという意味なのです。

そのため、たとえ試用期間であっても正当な理由なしには解雇することはできません。
労働者を解雇できるのは、誰が見ても解雇するのに合理的な理由が存在している場合です。
たとえば、勤務態度が明らかに悪くて業務にも周りの社員の仕事にも影響が出ているとか、明確に能力が足りない、大きな損害を会社に与えたといった理由が考えられます。

もちろん、解約権留保付という条件ですので、一般社員よりはそのハードルは多少下がることになります。
それでも、こうした解雇条件に当てはまるというのは相当なことですので、簡単には解雇できないことが分かります。
こうした理由を把握するためにも、解雇理由証明書を発行してもらいましょう。
その上で、もし上司と話し合うのであればその内容を録音しておくと安心です。

納得できないなら弁護士に相談するのも一つの手

もし解雇理由証明書に記載されている理由や、上司が説明する理由に納得できないのであれば、その解雇理由は受け入れられないとはっきりと会社側に伝えましょう。
能力不足などと理由を付けられても、会社側が新人教育をしっかりと行う責任がありますので、研修がなされていなかったなどの反論をすることもできます。

もしこうした主張にも耳を傾けてくれないのであれば、弁護士に相談してみるのも一つの手です。
弁護士から会社側に主張を述べてもらうだけでも効果が出ることがあります。