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部下の育成に悩んでいます

Q.マネージャーになって部下の育成をどうしたら良いか悩んでいます

何人もの部下をまとめるマネージャーとして働いています。
仕事上の指示を出すだけでなく、チームとしてより良い仕事をするためには、部下のスキルアップを助けていく必要があると思っています。
でも、部下の育成をどのようにしたら良いのか悩んでいます。

そもそも、部下がどのくらいの能力を持っているのか、得意な分野がどこかを把握しきれないでいます。
何か良いアドバイスをお願いします。

A.人となりを理解しあうことが部下を育てるコツ

マネージャーが抱える悩みの中でも、業務の進め方を管理したり改善したりすることよりも、部下の育成という点が最も大きいと感じる人が多いです。
それだけマネージャーにとって実際に難しい課題であり、多くの人が努力している分野なのです。
部下を育てるためには、何か課題を与えて訓練することで無理やりスキルを伸ばすというやり方はあまりうまくいきません。
というのも、押し付け型の育成は部下の気持ちが付いてこないので成長に限界がありますし、部下と上司の信頼やコミュニケーションが崩れてしまうことも多いからです。

そこで、一石飛ばしでいきなり部下の教育や育成と考えるのではなく、まずは部下との滑らかなコミュニケーションを取ることを意識すると良いでしょう。
ここで大事なのは、単に能力だけに注目するのではなく、人となりを理解するように努めることです。
粘り強い性格の持ち主であるとか、一見冷静だが実はとても熱意のある人だといったことが見えてきたら成功です。
そして、その性格に合わせて必要なケアをしてくことができるでしょう。

もう一つのポイントは、自分が部下のことを知るだけでなく、部下が自分の人となりや考え方を知ってもらうようにすることです。
お互いに理解し合えると、信頼感が深まり意見や気持ちを言い合いやすくなります。
時に率直に物を言うこともできるようになり、相手を傷つけるのではなく貴重な意見として受け止めてもらえるようになります。

さらに、コミュニケーションが滑らかだと、部下も自分の意見を言いやすくなります。
自主性が育まれますし、意見を主張するためにいろいろなことを考えたり試したりします。
こうして自然と思考力やプレゼン力が高まりますし、やる気を持ってスキルアップに取り組むようになります。

部下の育成で大事なのは、自分も成長するということです。
自らが手本を示してスキルアップのために努力しているところを見せ、実際に変わっていく様子を見てもらうことで、部下としても自分も頑張ろうという気持ちになります。
また、上司としても自分の経験を通じたアドバイスができますので、実践的で受け入れやすいサポートを提供できるようになります。